住民監査請求とは
住民監査請求制度とは、住民の方が、地方公共団体の執行機関(長、委員会、委員)や職員に、 違法又は不当な財務会計行為があると認めるとき、監査委員に監査を求め、必要な措置を講じるよう請求することができる制度です。
住民監査請求の目的
住民からの請求に基づいて、地方公共団体の執行機関や職員の行う違法・不当な行為又は怠る事実の発生を防止し、 これらによって生じる損害の賠償等を求めることを通じて、地方公共団体の財務の適正を確保し、住民全体の利益を守ることです。
住民監査請求ができる方
住民(請求先の市町村の区域内に住所を有する者)です。住民なら、1人でも、法人でも、外国人でも、何歳でも、誰でも請求が可能です。
監査請求できる対象
違法又は不当な財務会計上の行為又は怠る事実があり、財政に損害を与える場合が対象となります。
対象行為 | 例 | |
---|---|---|
(1)違法または不当な財務会計上の行為 | 公金の支出 | 不適切な接待交際費 等 |
財産の取得、管理、処分 | 法外な金額による不動産売買又は賃貸 | |
契約の締結、履行 | 入札参加資格がない業者と契約締結 | |
債務その他の義務の負担 | 贈与に当たるような業者への優遇 | |
(2)違法または不当に怠る事実 | 公金の賦課、徴収を怠る | 税金の違法な賦課や未徴収 |
財産の管理を怠る事実 | 許可なく不動産等の財産を使用していることを放置 |
上記は、一般的な例であり、住民監査請求における「違法」の範囲は極めて広く、憲「法」や「法」律に止まらず、条令や職員の規則等も含まれます。
そのため、財務会計上の行為であれば、住民監査請求において違法を追及できる可能性は高いです。
私が、住民監査請求を推奨している理由の1つです。※住民訴訟は、違「法」のみが対象であり、法律上限られてきます。
どんな結果があるか
監査の結果としては、次の3種類があります。
(1)請求人の主張に理由があると認められる「容認」
(2)請求人の主張に理由がないと認められる「棄却」
(3)監査を行った結果、請求の要件に不備があると判明した場合「却下」
(1)「容認」した場合
監査委員は、議会、市長、その他の執行機関又は職員に対して、期間を示して必要な措置を講ずるよう「勧告」します。
この時の「勧告」は、法的拘束力あるいは強制力を有するものではありませんが、勧告を受けた相手方は、それを尊重しなければならない義務を負うものと解されています。
(2)「棄却」した場合
棄却した場合でも、必要があれば「要望」、「意見」という形で、当該財務会計上の行為に対してのみならず、他の関連する事項に対しても、
監査委員は意見を述べることができます。
(3)「却下」した場合
請求が、いったん受理され監査を始めたものであっても、監査の過程で住民監査請求としての要件を欠くと認められた場合は、
「不適格な住民監査請求」として、監査委員はその理由を付して請求人に通知します。
陳述機会 傍聴人の感想
請求が受理された場合、陳述の機会を与えられます。
過去に実施された陳述機会を傍聴した方々の声をご紹介します。

30代男性
非常に良かった。「巨石」を投じたと感じた。
前提の知識が全くないまま、傍聴席に座っていたが、請求人の話が分かりやすくて、30分あっという間だった。
公務員は、公平、公正なんだと、意識することなくそのように考えていたが、違うことがよくわかった。彼らも人間であった。
また、機会があれば参加したい。
住民監査請求の制度があることは、全く知らなかった。
職員や議員らに、あそこまで追及している姿を見て、気持ちがスカッとした。

仕掛人
40代男性

40代男性
なかなか変わらないかもしれないけれど、今後、職員がどうするのか、どう応えるのか、非常に興味を持った。
また、機会があれば参加したい。
大変に意義のあることでした。市の職員は、はたしてどのように受け取ったかどうか。
今後の市の対応が、襟を正して改善されることを期待したいです。果たして監査委員の回答がどのようになるか注目したいです。

鑑定士
70代男性

40代男性
面白かった。制度は知っていたけれど、民事の裁判を傍聴しているような気分。貴重な経験だった。